「教育のためのTOC」は世界20か国以上に及び活動を拡げており、各地で生まれた目覚ましい成果や知見が、TOCfEの実践者やリーダー達により国際カンファレンスで発表されています。2018年には、ポーランドのグダニスクで11月下旬にこの国際カンファレンスが開催され、約250名が参加。日本からは7名が参加しました。
3日間に渡るカンファレンス期間中、子供同志のいじめの問題を解決する取組み(メキシコ)、自殺を予防した一連の出来事と考察(イギリス)、子供たちの考える力を伸ばすために教室で活用されている事例(韓国)といった事例が共有され、会場の参加者が真剣に耳を傾けていました。
日本からも以下3名が発表しました。
・高須昌子さん 「大学生のキャリア教育での実践」
・若林靖永さん 「日本のTOCfEの歩みと成果」
・吉田裕美子さん 「社会人教育とこども会議の実践からの気づき」
日本からの参加者の声
「今回、NPOがツアーを企画して参加者を募ってもらえたので参加することができました。ぜひ多くの人に参加してほしい。」「海外は、教育専門家(教員など)が多く、学校現場での活用が目立つ。ビジネスマンの実践者が多く、地域コミュニティで広まっている日本の活用に、海外実践者からも注目されていることを感じた。日本とは異なる広まり方をしている海外との事例交換が興味深い!」(神田ゆりあさん)
国際カンファレンスは、事例や知見が海外のリーダー達から直接聞けることから、日本で毎年開催されているシンポジウムとはまた違う雰囲気があります。是非、興味のある方は将来の国際カンファレンスに応募してみてください!
ポーランドの学校見学
グダニスク近郊のソポトという町には教育のためのTOCを活用した小学校があります。今回、ポーランドでの国際カンファレンス終了後に、教育のためのTOC日本支部理事(吉田、濱野)が訪問しました。その学校では、国語(6-9歳)、キャリア教育(13-14歳)にTOCfEのツールを適用し指導しており、今後適用するクラスの範囲を拡げていくそうです。廊下には、ツールの一つであるクラウドを使って問題を解いた生徒達の絵が貼りだされていました。教室では元気いっぱいの生徒達が笑顔で迎えてくれ、論理的に考えることについての質問や、TOCfEをどうやって日常生活で活用できるのかなど、「論理的に考える」ことにまつわる様々なトピックで対談を行いました。先生達も本当に温かく歓迎してくださり、お互いの国の教育について意見交換し、時間が足りないと思うくらい、議論がつきませんでした。
心にゆとりを持って生徒達に対峙する先生達が、生徒たちを伸び伸びと育んでいる学校だと感じました。いつかこういった先生達と日本の先生達でのディスカッションの場ができればと思います。